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「呪い」から「祝福」へ

2012-01-11 (Wed) 21:37
おもしろい記事を見つけました。
講談社の「現代ビジネス」というサイト(http://gendai.ismedia.jp/)のなかに、
「週刊現代」2011年12月10日号を引用して、思想家で神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏が書いた「呪いの時代」という本に触れる記事があります。
要約すると次のとおりです。

「呪い」とは、人間の厚みも深みもすべて捨象(考察の対象から切り捨てること)して、一個の記号として扱うことである。記号として扱われる人間に対しては、人間はいくらでも残酷になれる。呪いを吐く人々は、それによって得られる快楽にどんどん溺れていく。
 呪いを発する人間の末路は、哀れである。その攻撃的な言葉は、相手に向かうだけではなく、自分の生命力も傷つけるため、他人への呪いというのは、自分にも必ずはね返る。
呪いを解くには、生身の、具体的な生活者としての「あまりぱっとしない正味の自分」(弱さや愚かさ、邪悪さを含めて「このようなもの」でしかない自分のこと)を主体の根拠として、受け入れ、承認し、愛する。つまり自分を「祝福」するしか方法がない。
そして、世界を単純な記号に還元するのではなく、複雑なそのありようを記述していく。
それが「祝福」である。

情報社会において、生身の人間は、その存在の具体性を失いがちです。
それを社会がどう克服していくのか。
複雑なものは、そういうものとして受け入れる。
それは、人間の客体に対する不可知を意識することだと個人的には思いますが。
それができれば社会全体の幸福量も少しは増えるのではないかと思います。

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Such an imepsrsive answer! You've beaten us all with that!
by Randi | 2015-08-27 (Thu) 01:09

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